第16章 リング争奪戦
顔についた血を拭い、ゆっくりと麗は地面に降りる。
麗「ザンザスは、ザンザス・・・。貴方、だけ。」
ベルに支えられながら、麗はザンザスに言葉を並べる。
麗「生きよう。これからを見るために。」
ザンザス「・・・ハッ・・。」
ザンザスはふわりと地面に降り立った。
ツナも静かに地面に降り立つ。
ザンザス「・・・。」
ザンザスは麗の頭に手を乗せた。
麗「・・・きっと、大丈夫。」
ザンザス「・・お前がそういうなら、そうなんだろうよ。」
ザンザスはくるりとツナの方を向いた。
ザンザス「興が冷めた。お前たちの勝ちでいい。」
ツナ「・・・!?」
ベル「え、ちょ・・・ボス?せっかくリング集めたのにいいの??」
ザンザス「そんなもんチェルベッロに投げとけ。」
チェル「よろしいのですか?」
ザンザス「何度も言わせるな。」
ザンザスは麗を抱えるとさっさと歩いて行く。
ベル「あ、ちょ待ってボス!!」
ポイッとボンゴレリングをツナに投げ、ザンザスの後を追いかけるベル。
ディーノ「おい待てザンザス!!麗を早く病院に連れていかねぇと・・・!!」
ザンザス「跳ね馬は引っ込んでろ。」
ディーノ「なっ・・・!」
マーモン「ボス、準備出来たって。」
ザンザス「あぁ・・・。行くぞ。」