第16章 リング争奪戦
プシュッと音がして、突如激痛に襲われる。
麗「こ、れ・・・!」
チェル「守護者の方達にはデスヒーターと呼ばれる毒を注入させて頂きました。解毒するには、リングを腕輪にはめなければなりません。」
リボーン「おい。麗は病み上がりなんだぞ。それに、女王はリングもない!」
チェル「女王には、全てのリングをはめる事で解毒が可能です。」
コロ「それだと麗だけ解毒が遅くなるぜ、コラ!!」
麗「・・・は、ぁ・・!」
自分の身体なのに支えきれなくなって椅子に全てを委ねる。
バジル「麗殿!!!」
ディーノ「麗!!しっかりしろ!!気を失うなよ!!」
麗は観覧席の方へ顔を向け、ほほ笑んだ。
リボーン「・・・麗・・?」
チェル「それでは、大空のリング戦、開始です!!」
ツナはハイパーモードになり、ザンザスと戦っている。
麗「・・・冗談じゃ、ないわ・・。」
ふらつく足元を、必死に力を入れて立ち上がる。
ディーノ「麗・・・!?」
ひじ掛けに手を置きながら麗は立った。
バジル「麗殿!!無茶をしては毒の回りが早くなってしまいます!!」
麗「えぇ、そうね。・・けれど、そんなのは性に合わないわ・・・。」
スッ・・・と支え無しで立つ麗。
麗「待つだけのお姫様は、もう柄じゃない。」
ふわりと笑う麗の額には、汗が浮かんでいた。
それでも、麗は凛と立っている。
麗「私の行動を、妨げる事は許さない。私が、私であるために。」