第16章 リング争奪戦
パチッと目覚めると、いつもの天井が見えた。
けれど、いつもと違って身体が重い。
麗「・・・熱・・?」
振り返ってみて思い浮かぶのは、チェルベッロに飲まされた薬。
麗「・・・副作用、みたいなもの・・かなぁ・・・。」
フラフラと起き上がって着替える。
リビングの机の上にはメモがあった。
頑張って来るから、
麗は待ってて。
麗「・・・頑張る子は、迎えに行かなきゃ・・・ね。」
ケータイ、鍵を持って部屋を出る。
麗「・・・まだ、まだ・・ダメ・・・。」
ガラガラッと体育館の扉が開かれる。
ツナ「・・・た、鷹宮さん!?」
そこにいたのは、麗だった。
犬「麗!?何れ来たびょん!?」
千種「・・・わざわざ寝かせて来たのに・・。」
リボーン「・・・?寝かせて来た?」
骸の傍にいた二人は慌てて麗に駆け寄る。
麗「・・・歩き回るくらい、平気。」
犬「ウソびょん。まだ熱あるびょん!」
千種「結構高熱。」
ツナ「・・・え・・鷹宮さん、体調悪いの!?」
麗「副作用、みたいな感じ・・。」
麗は城島犬に支えられながらも骸に近づいていく。
骸「・・・麗。」
麗「お疲れ様。ありがとう。」
そう言って骸の頭を撫でる麗。
骸「・・貴女には、迷惑ばかりかけている気がします・・。」
麗「・・・いいんじゃない?それで。甘えれる時に甘えておけば。」
骸「・・・この子を、お願い、します・・。」
ふらりと倒れ込む骸。
ポスッと麗が受け止めた時には、クロームに戻っていた。
麗「・・・先帰ってていいよ。」
千種「・・・いいよ。そんな麗置いて帰るわけにいかないし。」
クロームを抱えると、麗の少し前を歩き出す柿本千種。
麗「・・・あり、がと・・。」
千種「・・・別に。」