第16章 リング争奪戦
麗は部屋で一人座っていた。
麗「・・・。」
「・・・?麗・・?」
話しかけても、反応がない。
顔を覗き込むと、目を閉じていた。
けれど、目尻には涙が溜まっていた。
「・・・麗・・。」
ツナ「鷹宮さん、大丈夫かな・・・。」
リボーン「・・・。」
隼人「?鷹宮、十代目のお家にいるんじゃなかったんすか?」
ツナ「それが・・・起きたらいなくなっちゃってたんだよね。母さんは家に帰ったって言ってたんだけど・・。家が分からないから、その・・・。」
了平「なぬ?ならば、鷹宮は今日来ないのか?」
リボーン「さぁな。霧の守護者戦まであと5分もねぇな。」
ツナ「あ!そ、そういえば!!霧の守護者って誰だよ!!結局わかんないままなんだけど!!」
リボーン「もう来るぞ」
ツナ「・・・え・・・・。」
麗・・・麗・・・。
麗「・・・むく、ろ・・?」
パッと目を覚ますと、そこは見た事のない草原だった。
麗「ここ、は・・?」
「僕の精神世界、と言えばわかりますか。」
麗「骸。」
骸「クフフ・・・あの子達が随分お世話になってるみたいですね。」
麗「それは、別に気にしないけど。・・・それより、そろそろ骸の番でしょう?私を呼んで・・大丈夫なの?」
骸「貴女の意識が奥底にあったので、呼んだだけです。ここまで来たのは貴女、ですよ。」
麗「・・・それならいいんだけど。」
骸「・・いいのですか。」
麗「いいよ。骸の迷惑にならないならね。」
骸「いつでも来て下さい。散歩はしてますので。」
麗「・・・クロームちゃん、迎えに行った方がいいのかな?」
骸「並盛中の体育館です。・・・無茶はしないでください、麗。」
麗「・・・わかってる。ありがとう。」