第3章 退学
生徒会室の窓から外を見ると、沢田綱吉と獄寺隼人が何かしているのが見えた。
麗「・・・あの二人、何してるんです?」
恭弥「・・・15年前のタイムカプセルがどうとか言ってたけど。」
麗「・・・ふぅん。」
一冊のファイルを取り出して、ぺらぺらとめくる麗。
恭弥「・・・何してるの?」
麗「・・・退職金を出さずに済む方法が見つかったのですよ。」
恭弥「・・?」
麗はパソコンを起動させると、カタカタと書類を作り始めた。
恭弥「教師を誰か辞めさせるのかぃ?」
麗「えぇ。嘘つきは最低だと言い切った嘘つきさんを。」
恭弥「・・・へぇ。嘘つきは僕の並中にいらないな。」
麗「じゃあこちらで手を打ってしまいますね。」
麗は出来上がった書類を封筒に入れて部屋を出る。
恭弥「戻って来るかぃ?」
麗「はい。一通り終わったら。」
コンコンッと扉を叩き、部屋に入る。
「・・・鷹宮??どうした。」
麗「こんにちは、根津先生。」
ツカツカと根津に近寄る麗。
根津「分からない所でもあったか。」
麗「こちらの書類を。」
根津「・・・書類?」
封筒を開け、書類を見る根津。すると、みるみる青ざめていった。
麗「貴方、履歴書に虚言を書きましたね。調べればすぐ出ましたよ。東大出だなんて真っ赤なウソ。おまけに、出身中学はここ、並盛中学。一流中学でもなければ一流高校でもなく、一流大学でもありませんね。」
根津「ど、どうやってこれを・・・!!」
麗「沢田くんたちに15年前のタイムカプセルを探させているのは知っています。・・・ですが、貴方ご存じでしょう。15年前は特例で埋めなかった事。」
根津「!」
麗「校長先生が忘れてる事をいい事に沢田くん達を使いましたね。・・・生徒をそんな風に使う教師は必要ありません。」