ヒーローはどうしても私を可愛たがるようで。*ヘタリア*
第2章 宿泊行事(仮)にて
米「さっき、君部屋の前で倒れてたんだぞ…。気絶でもしたのかい…?だから、俺がここまで連れてきたんだ。いやだったかい…?」
首を横に振る。
藍架(…さっき、びくびくし過ぎて気絶しちゃったのか…;)
「もしかして、走ってきてくれたの…?」
米「そうだぞ。心配だったからな…」
藍架(じゃああの音はアルフレッド君の足音か…。)
「心配かけてごめんなさい…。」
米「本当だぞっ!全く」
無意識に口角が上がった。
米「どうしたんだい?」
藍架「あっ い、いや…アルフレッド君、面白いなぁーって…」
米「!」
アルフレッド君が一瞬固まった。
藍架「どうかしたの…?」
米「あっ い、いや… アルフレッド、って呼ばれたの初めてだなぁ、って…」
藍架「え、そうだったっけ?」
初めて話した日に「アルフレッド・F・ジョーンズ」って、フルネームで呼んだだけで、名前のみで呼んだことはなかったらしい。
アルフレッド君の耳がほんのり赤い。
藍架「どうしたの…?顔、赤いよ?」
米「えっ え?そんなことないぞっ‼ はっ…はははっ‼」
藍架「なんかおかしいよ?本当に大丈夫?」
米「……じゃあ、もし俺が大丈夫じゃなかったら、君はどうするかい?」
藍架「えぇっ!?んと…うーんと…;」
思いついた。
藍架「とりあえず、それが治まるまで一緒にいる…かな?」
米「………正気で言ってるのかい…?」
藍架「うん、そうだけど…;なんで…?;」
アルフレッド君は私の頭を自分の方に引き寄せた。
米「…君ってやつは…」
藍架「…‼?どっ どうしたの…‼?///」
米「俺が治るまで一緒に居るって言ったろ?」
藍架「言ったけど…///;」
心臓の音が聞こえる。
鼓動が早くて、どうにかなりそう。