第12章 つぶやき【おそ松】
ホテルの部屋について、上着を脱ぐ。
ここに来たということは……
少なからず、そういうこともするってことなんだろう。
だったら、とりあえず、シャワーをあびて……
おそ松「さくら……」
突然、背後からおそ松くんに抱きしめられた。
耳元で、低い声で名前をささやかれて、びくっと身体が反応する。
「ど、どうしたの、おそ松くん……?」
おそ松「わりー、俺、けっこう限界だわ」
「えっ……」
くるりと身体の向きを変えられて、おそ松くんと向き合う形になる。
……と。
いきなり、深く口づけられた。
「ん…んッ……」
おそ松「もっとちゃんと口あけて…」
「ふ、あっ……」
口をひらいた瞬間、舌が口内に侵入してくる。
侵入してきた舌は、歯をなぞり、口内を隅々まで舐めて犯していく。
「や……ッ、ふ」
あまりの快感に、声がおさえられない。
すると、
ぎゅっと抱きしめられて、そのままベッドに押し倒された。
「あ……」
唇が離れて、おそ松くんと目が合う。
彼は、いつもより余裕がない顔でわたしをみつめていた。
「おそ松くん……シャワーあびよう?」
おそ松「そんな余裕ねーよ」
おそ松くんの瞳に、獣のような光が宿った。