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【おそ松さんR18】君がため

第12章 つぶやき【おそ松】




おそ松くんに連れられてやって来たのは、駅裏にあるファミリーレストラン。

デートでファミレス? なんて一瞬思ったけど、おそ松くんは仕事をしていないし、最近金欠だと騒いでいたから、当たり前と言えば当たり前だ。

それに、わたし自身はけっこう好きだし……こういうお店。


おそ松「なに食べる? 好きなの頼んでいいよ」

「うん。ありがとう」


メニュー表をひらいて、なにを食べようか選んでいると、

カチッとライターの火をつける音がした。

おそ松くんを見ると、案の定、煙草に火をつけて一服モードに入っていた。


「おそ松くんって、煙草好きだよね」

おそ松「え? あー、そだね。好きっつーか、吸うのが当たり前みたいになってるだけだけど」

「ふーん」


わたしは、煙草を吸ったことがないから、正直その良さはよくわからない。


おそ松「さくらは吸わないよな、煙草」

「うん。吸ったことない」

おそ松「そか。女の子はそのほうがいいよ」

「でも……興味はあるかも。一回くらい吸ってみたいなー、って」


わたしの言葉が意外だったのか、おそ松くんは、かすかに目を見張った。

そして、ふーっと煙草の煙を吐き出すと、小さく笑った。


おそ松「じゃあ、今度吸わせてやるよ。今度、ね」

「え……ほんとに? ありがとう」


今度っていつだろう、なんてぼーっとした頭で考えていると。

つんつん、とメニュー表を指で突かれた。


おそ松「注文、決まった?」

「あ……うん! 決まったよ」


本当はあまり考えてなかったけど。

でも、この手のお店で食べるものは、大体決まっている。


おそ松「じゃ、店員呼ぶよ」


おそ松くんは、テーブルの端にある呼び出しボタンに手を伸ばした。




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