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【おそ松さんR18】君がため

第11章 本当は【カラ松+一松】




「くッ……も、もう、嫌…っ」

一松「あ、泣いて同情ひこうって作戦? 残念だけど、それ、逆効果」


一松くんは、わたしの目からあふれた涙を、ぺろりと舌ですくいあげた。


「ひ……っ」

一松「しょっぱ……」

「い、いきなり何して……んんッ」


抗議の声をあげかけたわたしの口を、一松くんの口が塞いだ。


むさぼるようにキスをされて、舌と舌が唾液を引く。

あ……なんか、

一松くんとキスするの、久しぶりすぎて……


一松「なに、その顔。キスで感じてんの」


突然、唇を離されて、そんなことを囁かれた。

目をひらけば、一松くんは、意地悪く笑っていた。


一松「じゃあ、そんなド淫乱のさくらチャンに今日はプレゼントがありまーす」

「え……? ぷ、ぷれぜんと……?」


な、なんだろう。

嫌な予感しかしない。


一松くんは、ジャージのポケットに手をつっこみ、そこからピンクの錠剤を取り出した。


「な、なに……? その薬」

一松「それは飲んでからのお楽しみ。口、あけて」

「ぜ、絶対にいや……ッ!」


そんな得体の知れないもの、飲み込みたくない!

それに、一松くんが持ち歩いているような薬だ。どんな効果があるのか、わかったものじゃない。


一松「へえ? 逆らうんだ?」

「だって……そんなの飲みたくないよ! せめてなんの薬なのか教えてよ」

一松「だから、それは飲めばわかるって。ま、嫌なら仕方ない」


一松くんは、薬をもった手を引っ込めた。

どうやら、諦めてくれたみたいだ。

わたしがほっと胸をなでおろした、そのとき。


一松「……むりやり飲ませればいい話だもんね」


一松くんは、薬を自分の口に投げ入れると、そのままわたしに深いキスをしてきた。

舌で、喉の奥に薬を押し込められて、わたしは、思わずそれを飲み込んでしまった。


「っ……!? う、そ、そんな」

一松「あーあ。飲んじゃったね」


口からこぼれた唾液をぐいっと拭って、一松くんは、口角を吊り上げる。

と、その瞬間。


どくん、と心臓が大きくはねた。


「えっ……!? な、なに?」

一松「うわ……もう効果出たの? さすが、デカパンの薬」

「い、一松く……ん、まさか」



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