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【おそ松さんR18】君がため

第11章 本当は【カラ松+一松】




トド松「僕ね、このままじゃダメになると思ったんだ……」

「え?」

トド松「あの日、さくらちゃんの首を絞めたとき、自分が自分じゃないみたいだった……。僕は、このままじゃ本当におかしくなる。さくらちゃんのこと、きっと傷つける」

「そんなこと……」

トド松「言ったでしょ? 僕は、本当に純粋にさくらちゃんのことが好きだったって。でも、兄さんたちもさくらちゃんを好きだって知って、どうすればいいのか分からなくなった」


トド松くんは、苦しそうに顔を歪め、拳をにぎりしめた。


トド松「僕は、あの家にいたらダメになる一方だ。さくらちゃんを想う純粋な気持ちも、きっと、なくなっちゃう。だから、家を出たんだ」

「そう……だったんだ」


わたし、何もわかってなかった。

トド松くんが、そんなに苦しんでいたなんて。


トド松「だから、お願い。僕を家に連れ戻そうとしないで。これが僕が考えた最善の策なんだ。さくらちゃんと自分を守るための」

「うん……。でもね、トド松くん。おそ松くんは、本当にトド松くんのことを心配して、」

トド松「それは、わかってるよ。でも、元はと言えば兄さんたちが悪いんだよ……。さくらちゃんも、おかしいと思わないの? さくらちゃんは僕たち6つ子に半ば監禁されてるようなものなんだよ?」

「それは……そうかもしれないけど」


わたしが頼りなく呟いた、そのときだった。

トド松くんは、突然椅子から立ち上がり、わたしの手をつかんだ。


「……っ!?」

トド松「さくらちゃん……落ち着いて聞いて」

「う、うん……?」

トド松「もし……もし、さくらちゃんが兄さんたちから逃げる気があるなら、僕、協力する」

「えっ……!?」


わたしを真っすぐに見据えるトド松くんの目は、至って真剣だった。


トド松「さくらちゃんは、今まで逃げ出そうとして何度もひどい目にあってるから、怖いかもしれないけど……でも、今回は僕がついてるから。だから……安心して。僕を信じて」

「トド松くん……」



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