第9章 もっと欲しい【トド松、おそ松】
トド松「はぁっ……さくらちゃん……」
トド松くんは、何度もわたしの名前を呼びながらキスを繰り返し、わたしのパジャマのボタンをひとつずつ外した。
トド松くんは、基本的に他の兄弟と比べて優しい。
むりやりシようとしてくるみんなと違って、恋人同士なのではないかと錯覚するほど優しく丁寧に行為をすすめる。
だから、今日も優しくしてくれるんだと信じていた。
トド松くんだって、そう思っていたはずだ。
しかし。
トド松「え、これ……なに?」
わたしのパジャマを肌けさせたトド松くんは、ぴたりと動きを止めた。
その手が、首筋へと伸びてくる。
トド松「キスマーク……? しかも3つも……」
「あ、こ、これは、」
トド松「全部薄さが違うから、3個別々につけられたんだね。どれが誰のキスマーク?」
トド松くんは、うっすらと笑みを浮かべた。
やばい、と思った。
一松くんとチョロ松くんが言っていた「アイツ」というのが誰なのか、今やっとわかった。