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【おそ松さんR18】君がため

第7章 夜長の秘密【カラ松】




***


わたしたちが帰ったときには、家の電気は消えていて、みんな寝静まったあとだった。

思ったよりも長い時間出歩いていたようだ。


「どうする? もう寝る?」

カラ松「ああ。でも、みんなを起こしたら悪いから、今日は居間に布団を敷いて寝よう」

「ふふ、ちょうど一週間前にも、ふたりで居間で寝たね」

カラ松「あ、ああ……そういえばそうだったな」



それから、わたしたちは、居間に布団を敷いて、電気を消灯した。



しかし、もちろん、眠れるはずがなかった。

布団は狭くてカラ松くんと肩を寄せ合うような形になるし、なにより、カラ松くんの心臓の音がうるさいほど伝わってきたからだ。


「あの……カラ松くん」

カラ松「えっ……ああ、寝てなかったんだな」

「うん……その、眠れなくて」

カラ松「奇遇だな。俺もだよ」


カラ松くんは、引き攣った笑顔を浮かべた。


……沈黙。


緊張のせいで、話す話題が思い浮かばない。

どうしよう、と焦っていると。

ふと、カラ松くんの手が、わたしの手に重なった。


「あ……ど、どうしたの、カラ松くん」

カラ松「あ、いや……ごめん。ずいぶん小さい手だなと思って」


カラ松くんの指が、わたしの指に絡んでくる。

絡み合った指と指を、優しく動かして、カラ松くんは微笑んだ。

……しかし、それは一瞬のことで。

不意に、カラ松くんは、笑みを消した。

その指が、わたしの首筋に伸びてくる。


「え……?」

カラ松「さくら……これって……」


そこに何があるのか。わたしは、思い出した。

――先日、一松くんにつけられたキスマーク。


「あっ……こ、これは……!」

カラ松「さくら……これ、誰につけられたんだ?」

「そ、その……これは、その……」


言えない。言いたくない。

それを言ったら、きっと……


「いっ……!」


ふと、首筋に痛みを感じた。

見ると、カラ松くんが、そこに顔を埋めて、歯をたてていた。


「あっ……か、カラ松くん、なにして」

カラ松「……嫉妬、した」

「えっ……? う、あ……!」


カラ松くんの手が、パジャマの中に潜り込んでくる。

突然の出来事に、わたしは抵抗する余裕もなかった。


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