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【おそ松さんR18】君がため

第2章 再会【一松、おそ松+十四松】




そこに広がっていたのは、男の一人が頭から血を流して倒れている光景。

そして、倒れた男の向こうには、紫、黄色、ピンクのパーカーの男の子が立っていた。
この3人も、わたしがよく知る顔だった。


???「ねえねえ、もう終わり? やきゅうしないのー?」


と、黄色いパーカーの男の子、十四松くんが、倒れた男に向かって声をかける。
彼の手には、金属バッドがにぎられており、それに血が付着していることから、この男の頭を殴ったのは十四松くんだということがわかった。


十四松「おじさん、起きてー! ぼくといっしょにやきゅうしようよー!」

???「十四松兄さん、その人気絶してるから無理だよ」

と、ピンクのパーカーの男の子、トド松くんが、十四松くんを諭す。


十四松「ええーっ! 気絶しちゃったの!? つまんなーーい!」

トド松「仕方ないでしょ。十四松兄さん、加減しないで思いきり殴ったんだから」

十四松「あははー! そっかあー!!」


笑い合う十四松くんとトド松くんを見て、残った二人も焦りを見せた。


『ちっ……なんなんだよ、こいつら!』

『こうなったら……っ』


わたしの腕を拘束していた男は、懐から果物ナイフのような小さい刃物を取り出し、それをわたしの喉元につきつけた。

おもわず、恐怖のあまり、「ひっ……」という小さい声がもれる。


『いいか、おまえら。さっさとどっか行きやがれ。さもないと……』


その続きは、聞けなかった。

何故なら、その続きを男が言うよりも早く、紫色のパーカーが動いたからだ。

紫パーカーの男の子、一松くんは、一瞬にしてわたしのそばに移動すると、男の脛をけりとばした。


『ぐはっ…!』


よろめいた男に足をかけて転ばせると、男が手放した刃物をキャッチし、それを地面に転がった男に突きつけた。


一松「へえ。さもないと、なんなの?」

『ひぃっ……!』

一松「……あっは。情けない声。あんた、それでもヤクザなの?」


一松くんは、黒い笑みをこぼし、男を見下ろした。

そんな一松くんに、残った一人の男がつかみかかろうとする。


……が、それは、カラ松くんとチョロ松くんによって阻まれた。


カラ松くんの足とチョロ松くんの拳を同時に体に叩き込まれて、男は、地面に転がった。





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