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【おそ松さんR18】君がため

第49章 あなたに貰ったもの《おそ松END》




***


さすが、この暑さというべきか、プールには人がたくさんいた。


「うわあ……すごい人……」


プールではしゃぐ子供連れの家族やカップルを眺めながら、ぽつり呟く。

……と、男子更衣室から水着に着替えたおそ松くんが出てきた。


おそ松「お待たせ、さくらっ」


ぽん、と肩を叩かれる。

自然と触れ合う肌と肌に、どきっと胸が高鳴った。


おそ松くん……こうして見ると程よく筋肉がついてて、すごく引き締まった身体だなあ。

なんていうか……色気があるっていうか。男の人だなーと改めて思う。


おそ松「ん〜? どした、さくら? 顔真っ赤だよ?」

「えっ……いや、その、なんでもない……です」

おそ松「ふーん? なんか、さくら、今日ちょっと様子が変だね。もしかして眠い?」

「眠い……? い、いやいや、違うからっ。眠くないからっ」


……なんで気付かないんだろう。

おそ松くんがかっこいいからドキドキしてるのに。

こういうときだけは鈍感なんだから。


ちょっと恨めしくなって、おそ松くんの腕を指先でぐりっと摘む。


おそ松「いてっ……ちょっ、な、なに?」

「なんでもないよーだ。おそ松くんなんて知らない〜」

おそ松「は…はあ?」


意味がわからないという顔のおそ松くんを置いて、プールのほうに向かう。


プールサイドから伸びている階段を使ってプールの中に入る。

水が冷たくて気持ちいい。

プールなんて入るの、何年ぶりだろう。

柄にもなくちょっと嬉しくなって、ちゃぽちゃぽと水面を手で揺らしてみる。


と、そのとき。


おそ松「おい。一人で行くなよ、さくら」


ぎゅっと、

背後から抱きしめられた。




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