第47章 夏祭り【カラ松+トド松】
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一松くんと十四松くんと別れて、待つこと5分少々。
トド松「あっ、さくらちゃ〜ん」
カラ松「さくら、待たせて悪かったな」
ようやく、カラ松くんとトド松くんがやって来た。
ふたりも、他の4人と同じく、青とピンクの甚平姿。
……カラ松くんはかっこいいし、トド松くんはかわいい。
ふたりとも、甚平似合うなあ。
トド松「もうすぐ花火始まるみたいだよ。場所取りしよっ?」
そう言うなり、トド松くんは、わたしの右腕に自分の腕を絡めた。
かと思うと、今度は、左手をカラ松くんに掴まれ、そのまま指と指を絡められた。
「えっ……ちょっと、ふたりとも……」
カラ松「ん〜? どうしたんだ、さくら」
トド松「2人に手を繋がれて歩くのも、悪くないでしょ?」
いや、そういう問題じゃなくて…!
これ、色々とまずいよ。他の人の視線とか。
ただでさえ、2人とも同じ顔でしかも結構美形なほうだから、目をひくのに。
「は、恥ずかしい……」
そう言っても、2人が手を離してくれるはずもなく。
わたしは、カラ松くんと左手をつなぎ、トド松くんと右腕を組んだまま、2人に引っ張られて歩き出した。
カラ松「…にしても本当にすごい人ごみだな」
トド松「ねー! 花火、ちゃんと見れるかな?」
カラ松「この神社、けっこう木が多いから、もしかしたらちゃんと見れる場所ってほんの一部かもしれないな」
わたしの気も知らないで、2人はのんきに花火の話をしている。
と、そのときだった。
『ねえねえ! もしかしてだけど……カラ松くんとトド松くんじゃない?』
不意に、背後から声がして、わたしたちは、そちらを振り向いた。
そこにいたのは、わたしたちと同い年くらいの、浴衣姿の女の子2人組み。
カラ松「そうだが……」
トド松「僕たちのこと知ってるの?」
『もうー! 忘れちゃったの? 高校2年のとき同じクラスだったじゃない』
『うん。安藤と角田だよ』
安藤と角田……?
あっ、思い出した。
クラスでも派手なグループにいた2人だ。
化粧をしているから、全然わからなかった……