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【おそ松さんR18】君がため

第46章 がんばっている君に【チョロ松】




「えっ……?」


さくらちゃんは、足をとめ、僕を振り向く。


チョロ松「その…疲れてないから! いや、疲れてるけど…さくらちゃんが傍にいてくれたら疲れも吹っ飛ぶっていうか……だから、よかったらちょっとだけお喋りしたいんだけど……」

「……いいの?」


さくらちゃんは、上目遣いで僕を見つめる。


いいも何も……僕はさくらちゃんのことが好きなんだから、いいに決まってるじゃん。

でも、こんなところもさくらちゃんのいいところだ。


チョロ松「うん、もちろん」

「ありがとう、チョロ松くん」


それから、僕たちは、居間に移動した。

さくらちゃんのおかげで疲れはどこかに行ってしまっていたが、お腹はぺこぺこだった。


チョロ松「いただきます」

「どうぞ、召し上がれ」


手を合わせて、さくらちゃんがつくってくれた中華丼に舌鼓をうつ。


チョロ松「おいしい。やっぱり、さくらちゃんって料理上手いよね」

「そ、そうかな……でも、一人暮らし始めてから練習したから」

チョロ松「そっか」

「それより……今日はどうだったの?お仕事」

チョロ松「…そうそう!それがさぁ、聞いてよ。僕の配属になった部署の先輩がね、ほんっとーにだらしなくてさ。おそ松兄さんみたいな人なんだよ!」

「えっ、そうなの? それは……大変だね」


さくらちゃんは、口では大変だねと僕を労りながら、くすくすと笑っている。


チョロ松「…もう、なんで笑ってるの?」

「だって、チョロ松くんって、やっぱりどこに行っても苦労人な役だなーと思って。家でもみんなに振り回されて、仕事でもおそ松くんみたいな先輩に当たっちゃって」

チョロ松「そんなに笑わないでよ。僕だって好きで苦労してるわけじゃないのに」


笑うのをやめないさくらちゃんに、ぶー、と唇をすぼめてみせる。

……と、さくらちゃんは、机の上に頬杖をつき、僕の顔を見つめた。

その優しい瞳に、どきっと胸が高鳴る。


チョロ松「ど、どうしたの…?」

「ううん。チョロ松くん、いつも頑張っててえらいなーって。いつもご苦労様です」

チョロ松「え……あ、ありがと…」


……うわあ。そんなこと言われたことなかったから、正直かなり嬉しい。



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