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【おそ松さんR18】君がため

第44章 6人とひとり《逆ハーEND》




そんなことがあったのが、もう半年も前の話だ。

あのころ綺麗に咲いていた桜は、色鮮やかな紅葉に変わっていた。


そして、わたしたちの関係にも変化が……


「小母さん〜、このお魚3枚におろしちゃって大丈夫ですか?」

松代「ええ、そうね。お願いね、さくらちゃん」

「はあい」


わたしと松代さんは、台所で夕飯の支度中。

居間では、6つ子と小父さんが、テレビでサッカー観戦をしているらしく、時折、うおー!だの、いけいけー!だの誰のものかよくわからない声がきこえてくる。


半年経った今でも、わたしは、この家でお世話になっている。

あれから、一旦自分の家にも帰り、わたしのお父さんとお母さんにも正式に許可を得た。

ちなみに、おそ松くんがわたしのスマホからちょこちょこ2人に近況報告と写メを送っていたらしく、6つ子のみんなと一緒なら大丈夫だろうと思っていたらしい。

まったく、のんきな両親だ。


松代「…でも、さくらちゃん、本当に料理上達したわよね。昔は、からっきしだったのに」

「なっ…! 小母さんまでそんなこと言うんですか! ひどい」

松代「ふふ…ごめんね。でも、嬉しいわ。さくらちゃんとまたこうやって台所に立てて」

「わたしもです、小母さん」


わたしは、昔から松代さんが大好きだ。

高校時代は第2のお母さんみたいに思っていたし、カラ松くんのことが好きだったからっていうのもあるけど、本当に義娘になれたらいいのにと思っていた。

だから、こうして、松代さんと台所に立てるのは、本当に嬉しいことだ。


松代「……でも、そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?」

「へっ……?」


突然、松代さんが、声をひそめて、わたしの耳にそんなことを囁いた。


松代「うちの6つ子の誰と付き合っているのか、知りたいわ〜」

「え……あ、ああ、ええと……」

松代「やっぱりカラ松? 高校のころ1番仲良しだったものね」

「あー……そ、それは……」

松代「でも、母さん的にはチョロ松が1番最初に結婚する気がしてたのよね〜」

「チョロ松くんは……そうですね……」

松代「それとも――」

???「はい、母さん、ストップ」


松代さんの声を突然、誰かの声がさえぎった。




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