第44章 6人とひとり《逆ハーEND》
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トド松「えっ……じゃあ、つまり……」
チョロ松「妊娠っていうのはさくらちゃんの勘違いで……本当は赤ちゃんはできてないってこと?」
きょとんと狐につままれたような顔をするトド松くんとチョロ松くん。
その隣で、おそ松くんが、「うわー、まじか! なんかちょっと残念」と溜め息をつき、
一松くんと十四松くんは、なんとも言えない表情で顔を見合わせている。
1番端にいるカラ松くんだけは、「そんなの分かってた」と言わんばかりに、腕組みをして余裕そうな表情だ。
「ごめんなさいっ…!!本当にごめんなさい!!」
わたしは、床に土下座をして、みんなに謝罪した。
もう……恥ずかしくて、穴があったら入りたいよ……
生理不順も吐き気も、ただの栄養不足だったなんて。
ひとりでテンパって、慌てて、騒いで……馬鹿みたいだ。
チョロ松「ま、まあ……気にすることないよ。顔、あげて?さくらちゃん」
おそ松「そうそう、みんな勉強にもなったしさ」
一松「うん……本当にそうならないように、これからはゴムつけるから……」
それは有り難いけど……
それにしても、恥ずか死にそう……
トド松「……でもさ、一松兄さん。こうなったら、もうさくらちゃんと一松兄さんのカレカノ関係は解消でしょ?」
一松「え……あ、ああ、うん……」
十四松「つまり、振り出しに戻ったってことー?」
おそ松「これからは、心置きなく、さくらのこと取り合えるな」
ニシシ、と悪戯っぽく笑うおそ松くん。
おそ松「今度こそ、俺のもんにしてみせるから、覚悟しとけよー?さくら」
「えっ…えええ…?」
チョロ松「だから、おそ松兄さんなんかやめといたほうがいいってば! きっと、将来ヒモだよ? この中だったら、僕を選ぶのが1番あんぱいだから」
「それは……そうかもしれないね」
トド松「はー? なんでチョロ松兄さんが1番あんぱいなのさー? この中だったら、どう考えたって僕が1番でしょ!」
十四松「まじすかトッティ!」
トド松「トッティって言わないで、十四松兄さん!」
ぎゃいぎゃいと喧嘩を始めてしまったみんなの隣で、カラ松くんと一松くんが顔を見合わせる。
……ん?
あれ? なんか、嫌な予感がするんですけど……