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【おそ松さんR18】君がため

第43章 青色《逆ハーEND》




カラ松「……なあ、さくら。あれ、見て」

「……えっ?」


カラ松くんが、突然、ベランダの向こうを指差した。

その指の先を目で追うと、そこには、川があった。


なるほど、このホテルの名前はリバーサイドという名前だったけど、本当に川沿いにあったんだ……

でも、あの川に何が……?


ドキドキしながら待っていると、次の瞬間、川の水が白く光を帯びた。


「あ……っ、え?」


ふわりと浮き上がるような光だった。

川の水が、一斉に光り出し、ここから見ると、夜闇の中で白い光が川の形に浮かび上がっているように見えた。


「す、すごい……なに、あれ?」

カラ松「この町の伝統のお祭りだよ。知らないのか?」

「えええ……知らなかった。じゃあ、あの光は、人工ってこと?」

カラ松「ああ。川の底に灯りを設置して、それを一斉に光らせてるんだ。近くで見たことはあるんだが……やっぱり、遠くから見たほうがきれいだな」

「うん……とってもきれい」


もしかして、カラ松くん、これをわたしに見せるためにここに連れてきてくれたの……?


「……ますます好きになっちゃうじゃん」

カラ松「えっ…何か言った?」

「ううん! なんでもないよ、それより――」


次の言葉を言いかけた、そのときだった。


「……ッッ!!」


突然、何かが喉の奥からこみ上げてきて、わたしは、口を手で覆った。


カラ松「……さくら?」


吐き気。それも、突発的な。


耐えきれず、わたしは、部屋の中に戻り、洗面台に走った。




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