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【おそ松さんR18】君がため

第35章 壊れゆく《カラ松END》




ひどい、とか、悲しい、とか、そんな感情は沸いてこなかった。

ただただ、怖かった。カラ松くんが、恐ろしかった。



『別な奴らに金を積んでさくらを強姦するように頼んだ。
でも、またしてもおそ松に邪魔をされた。
体育館裏でさくらをどうやって襲うか計画をたてていたところに、おそ松がやって来たらしい。
俺の名前を出すのはまずいので、別なクラスの女子に頼まれたということにして切り抜けたらしいが、あまりの無能さに腹がたったので一発ずつ殴りつけておいた。』


『あれからも、少しずつ間を置いて作戦を実行しようとしているが、やっぱりおそ松に邪魔される。
あいつはなんなんだ?
あいつもさくらのことが好きなのか?』


『どうやら、トド松も、さくらのことが好きらしい。
ここでさくらを強姦させて上手くいったとしても、さくらは俺じゃなくトド松に泣きつくかもしれない。俺より先にトド松がさくらをなぐさめたら、さくらはもしかしたらトド松を好きになってしまうかもしれない。
この作戦は中止だ。』



……こんなの、異常だ。


異常……?

ああ、そうか。この家の人たちは、みんな異常なんだ。


今まで、ずっとここで生活していたから麻痺していた。

一松くんは、何をしていた? 高校生のころから、そしてわたしが隣町に引っ越してからも、わたしをストーキングして写真を隠し撮りしていた。

トド松くんは? いきなり押し倒して、わたしの処女を奪ったのは彼だ。

おそ松くんとチョロ松くんと十四松くんも…同じだ。

わたしがこの状況に慣れてしまっているだけで、あの人たちがやっていることは、犯罪で、決して普通なことじゃない。


そして、ずっと信じていたカラ松くんも……


ぱさり、と日記帳が床に落ちた。

その瞬間、日記帳が、とあるページをひらいた。


……わたしたちが高校を卒業したあと。

つまり、5年前の日付だ。



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