第34章 青空と君の背中《カラ松END》
「えっ、そうなの?」
……もし、それが本当だとしたら、嬉しいな。
そう思ってしまうあたり、わたしってほんとちょろい。
カラ松「本当だぞ。俺は、今日さくらからチョコをもらうために学校に来たって言っても過言じゃない」
「……わかったよ。はい、カラ松くん」
わたしは、鞄から、ブラウニーの包みを取り出し、それを差し出されたカラ松くんの手のひらにのせた。
すると、カラ松くんは、それを引き寄せて、頬擦りした。
カラ松「サンキュー、さくら! 大切にするからな!」
「いやいや、大切にするっていうか、美味しく食べてください……」
芝居がかった口調で言いながら去って行くカラ松くんに、そう返す。……が、カラ松くんは、もはやわたしの言葉なんて聞いていないようだった。
まったく。チョコレートもらればそれでいいんかい。
わたしは、はあ、と溜め息をついて、おそ松くんたちにチョコレートを渡すために立ち上がった。