第33章 誰よりも君が好き《トド松END》
トド松「おそ松兄さんの手前、見栄はってデートだなんて言ったけど……ほんとは、さっき、別れ話をしてたんだ」
「えっ……!?」
トド松くんの衝撃の発言に、思わず目を見張る。
トド松「正確には、僕が一方的に別れたいって言った……やっぱり、さくらちゃんじゃなきゃダメだって、気付いたから」
「トド松くん……っ」
トド松「ホテルに行ったのは本当だけど、でも、ダメだったんだ……さくらちゃんの顔がちらついて、全然集中できなくて……けっきょく、何もしないで帰ってきた」
そうだったんだ……
トド松くん……まだ、わたしのこと、好きでいてくれたんだ。
こんな最低な女なのに…… こんなどうしようもない人間なのに……
「トド松くん……好き」
わたしは、トド松くんを抱きしめ返した。
わたしがもてるすべての力を込めて。
トド松「僕も、さくらちゃんが好きだよ…っ、もうさくらちゃんのことしか考えられないし、さくらちゃんしか好きになれないよ」
「うう…っ、ぐす」
トド松「泣かないで。こっち見て?」
トド松くんは、わたしの頬に手をあてて、わたしの顔をあげさせた。
しばし、見つめ合い、どちらからともなく唇を重ねる。
最初は、触れるだけの優しいキスを。
そして、じょじょに深く激しいキスに移行していく。
「ん…ふ、ぁ……」
トド松「ん……やっぱりさくらちゃん、可愛い。大好き」
「トド松くんだって……可愛いんだから」
トド松「え〜? 可愛い? どちらかって言うと、さくらちゃんにはかっこいいって言ってほしいなあ」
トド松くんは、いじけたように頬をふくらませた。
ごめん、トド松くん……やっぱり、可愛い。