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【おそ松さんR18】君がため

第32章 期待《トド松END》




トド松「ふーん、そうなんだぁ…?」


そう言って、トド松くんは、頬杖をついて、わたしの顔をじーっと見つめた。

その顔は、心なしか、ほんのり赤い。


え……もしかして、もうほろっと来てるかんじ?

早くない? まだ1杯目だよ? しかもカクテル!


「トド松くん……大丈夫?」

トド松「大丈夫って…なにが〜?」

「なんか、既に酔っぱらってきてない? 少しペース落とそうか?」

トド松「ううん、大丈夫だよ! あ、ハイボールくださーい!」


しかも、ちゃんぽん…!

ますます酔いが回っちゃう気がするけど……

でも、まあ、いいか。トド松くん、楽しそうだし。

それに、わたしも、たまには羽目をはずしたい。


「じゃあ、わたしも同じので!」


そのあとも、ハイボール、カクテル、ビール、……と、わたしたちは、ちゃんぽんを続けた。

そして、7杯目のグラスが空になったころ。


トド松「さくらちゃーん……ね、こっちおいでよ」


すっかり酔っぱらってしまったトド松くんは、わたしに隣の椅子に来るようにうながした。


正直なところ、わたしも、かなり酔っていた。

ふらつきながら立ち上がり、おぼつかない足取りでトド松くんの隣に移動する。

……と、そのとき。トド松くんが、ぐだーっとわたしにもたれかかるようにして抱きついてきた。


「トド松くん……ちょっ、ここ、お店だからっ」

トド松「関係なーい! 僕、ぜんっぜんさくらちゃんが足りないの! だから、ぎゅーってして?」

「もう……トド松くんは甘えん坊さんだね」


トド松くんの背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめ返す。

でも、やっぱり恥ずかしくて、すぐに離れてしまった。


「トド松くん……次はなに飲むのー? またハイボールでいいの?」

トド松「ううーん……ハイボール……」


もはや、自分が何を言っているのかも分かっていないみたい。

ぐらぐらと揺れながら、ハイボール〜、だの、ビール〜、だの、お酒の名前を延々と呟いている。


「だめだ、こりゃ……」

トド松「だめじゃないよ…!さくらちゃん、大好きだよ!」


トド松くんは、なんの脈絡もなくそう叫び、ふたたび抱きついてくる。

この酔っぱらい〜……酔ってもあざとい。



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