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【おそ松さんR18】君がため

第26章 なんで?《チョロ松END》




午前中のこと。


今日も、昨日と同様、みんな朝早くから出掛けてしまい、家にはわたしとチョロ松くんだけが取り残された。

チョロ松くんは、居間でタウンワークとにらめっこしながら難しい顔をしていたので、わたしは邪魔しないようにと、二階にいることにした。


それにしても、ひまだ……

何もすることがない。

何かしなくちゃいけないこと、なかったかな……


二階のベランダから、ぼーっと空を眺めながら、指を折りながら、やるべきことを確認する。


お風呂は洗ったし…

掃除機もかけたし…

洗濯物は十四松くんとトド松くんがたたんでくれたし…

洗い物はおそ松くんの当番だったし…


あっ、そういえば、冷蔵庫の中に何もなかった気がする。

今日の夕飯の当番はわたしじゃないけど、ひまだし買い出しに行こうかな。


わたしは、居間に行って、チョロ松くんに、


「チョロ松くん、買い出し行こう」


と誘った。


てっきり、いつものように、「うん、いいよ。荷物重いもんね、僕がもつよ」って返ってくるとばかり思っていた。

それなのに。

チョロ松くんは、わたしの顔を見るなり、嫌そうに顔をしかめた。


チョロ松「……は? なんで?」

「なんでって……冷蔵庫の中、何もなかったから……」

チョロ松「あっそう。じゃあ、僕ひとりで行ってくるからいいよ。さくらちゃんは家にいて」

「えっ……?」


冷たく突き放すような言葉。


なんで? なんでなんでなんで……?

わたし、チョロ松くんに何かした……?


考えても、わからない。

昨日は、チョロ松くんと一緒に布団を干して、そのあと一緒にシャワーをあびて、一緒にお昼寝して……すごくいい感じの雰囲気だった。


「ね、ねえ、チョロ松くんっ!」


居間を出て行こうとするチョロ松くんの手をつかみ、引き止める。


チョロ松「なに?」

「わたし……その、……チョロ松くんを怒らせるようなことしたかな?」

チョロ松「別に何もしてないんじゃない?」

「じゃあ、どうしてわたしのこと避けるの……?」


意図せず、泣き出しそうな声が出た。

そのとき。


ダンッ


チョロ松くんが、わたしの手首をつかんだ。

そして、わたしは、なす術もなく床に押し倒されていた。


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