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【おそ松さんR18】君がため

第24章 救いを求めて《おそ松END》




***


その日も、その次の日も、そのまた次の日も、亮はわたしにメールをよこした。

それは、大抵、『いつ暇なの?』とか、『やっぱり何か悩んでるでしょ?』とか、『会って話がしたい』とか、そういう内容のものばかりだった。


わたしは、それを適当な言葉でかわした。

けれども、会えないという意思は伝えなかった。




そんなある日の夜のことだった。




その日、わたしは、夕飯の当番だった。

と言っても、一人じゃなくて、トド松くんと一緒だ。


トド松「さくらちゃんと一緒にごはんつくるのなんて、いつぶりかな〜♪ うれしいな〜」


台所でピンクのエプロンをしめながら、トド松くんはるんるんと言った。


「そうだね、いつぶりだろうね〜。てか、トド松くん、エプロンの色ピンクなんだね。女子力高すぎる…」

トド松「えへへ、ありがと。で、さくらちゃん、なにつくるのー?」

「なにつくろう? 冷蔵庫の中、見てみよっか」


わたしとトド松くんは、冷蔵庫を開けて、仲良く中を覗き込んだ。

中にあったのは、お肉とお魚、それからちょっと傷んだじゃがいもとにんじん。


「カレーかシチューにする?」

トド松「そうだね。でも、玉ねぎないから買いに行かないと」


こうして、わたしとトド松くんは、玉ねぎを買うために出かけることになった。


家から出て初めて気付いたのだが、外は、土砂降りだった。

なんか変な音がすると思ったら、雨の音だったのか……


トド松「雨、だね……」

「うん。傘、ささないとね」


わたしたちは、それぞれ傘を広げて、土砂降りの雨の中に身を投じた。


それから、ちょっと小走りで近くのスーパーまで行き、玉ねぎのパックと、ついでにデザートの梨も買った。

そして、ふたたび小走りで家に戻っていたときだった。


トド松「……あれ? 前歩いてるのって、おそ松兄さんじゃない?」


トド松くんが指差した先には、赤いパーカーのおそ松くんが歩いていた。

おそ松くんは、わたしたちと同じ方向……つまり、家のほうに向かって歩いている。

だけど、その足取りは、なんだかふらふらしていて、おぼつかない。

もしかして酔っているのかもしれないと一瞬思ったけど、酔っているときの千鳥足とはちょっと違う。



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