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【おそ松さんR18】君がため

第24章 救いを求めて《おそ松END》




亮は、地元が一緒で、小学校と中学校の同級生。

そして……わたしが生まれて初めてお付き合いをした人だった。


と言っても、付き合っていたのは、中学3年生の最後の数ヶ月だけで、キスもせず別れてしまったのだけれど。


亮「思い出してくれた?」

「うん。雰囲気かなり変わってたからわからなかった…」

亮「はは、そうだよね。でも、さくらもすごく大人っぽくなっててびっくりしたよ。それに、昔よりも綺麗になった…」

「そ、そうかな? でも、よく後ろ姿でわたしだって分かったね」

亮「そりゃあ、分かるよ…過去に好きだった人だし」


そう言って、亮は、頬を赤らめた。


うわ……なんか、これはトド松くん以上にあざといな。

亮ってこんなキャラだったっけ? 中学のころはどちらかと言うと地味で大人しい感じだったのに。


亮「でも、懐かしいなあ。何年ぶり? 中学の卒業式以来だよね」

「そうだね。8年ぶり……とかそこらへんかな?」

亮「そうだよね! それくらいになるよね。ねえ、今度ひまなとき会えないかな? 僕、今、営業の仕事中だからそろそろ行かないといけないんだ」

「あ……えっと……」

亮「携帯の番号とかメアドとか、変わってる?」

「変わってない……けど……でも、」


そのときだった。

ぐいっと、背後から肩をつかまれた。

いや……つかまれた、というよりも、抱き寄せられた、に近いかもしれない。


おそ松「おまたせー、さくら。って、あれ? この人だれ?」


おそ松くんは、わたしの手にクレープを押し付けると、白々しくたずねた。

その顔は、笑顔なんだけど……いつものおそ松くんの笑顔ではなかった。


亮「あ……はじめまして。僕は、さくらの中学の同級生です」

おそ松「へえー? 中学の同級生……ね」

亮「……そっか、彼氏さんと一緒だったんだね。邪魔したね、さくら」

「あっ……おそ松くんは、彼氏じゃなくて……」

亮「えっ、ちがうんだ? じゃあ、ふたりはどういうご関係?」

「……高校の、同級生」


そう答えるしかなかった。


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