第20章 離れられない《一松END》
一松「……ん、たぶん行っちゃったよ」
「は、はあああ〜……」
その言葉に、一気に緊張がとけて、わたしは、大きく息をついた。
「ひ、ひどいよ……本当にバレたらどうするつもりだったの?」
一松「絶対にバレない自信があった」
「その自信はどこから……」
まったく。一松くんって、よくわからない。
一松「…続き、しよ」
「あっ……うん」
甘い声で囁かれて、我に返る。
一松「さっきみたいに動いて」
「っ……うん」
わたしは、言われたとおり、律動を再開した。
ふたたび、じりじりと快感がくすぶり出す。
「…っはあっ…ッん…いやぁ……」
一松「どーしたの。イきそう?」
「うん……っ、イきそう…でも……っ」
一松「…でも?」
「この体勢……っ、一松くんをぎゅってできない……っ」
半瞬の間があって、一松くんが息をのむのが分かった。
一松「……それ、反則」
一松くんは、わたしの腰をつかみ、ぐるりと体勢を逆転させた。
そして、すぐに腰を振って律動を始めた。
「っあ…!あん…!いやあ…っ、ふ、一松くんっ…動いちゃだめなんじゃなかったのっ…?」
一松「ちょっとくらい大丈夫。……てか、煽ってきたのそっちじゃん」
「そっ、そんな、つもりは……っ、あう!」
いいところを突かれて、絶頂が近づいてくる。
わたしは、一松くんの背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめた。
「一松くん……っ、あん、いいよお…気持ちいい……っ」
一松「やっぱこっちの体勢のほうがいいね。密着できて」
「うんっ……一松くんも…あ、ん…ん、もっと…ぎゅってして…っ」
一松「……いいよ。してあげる」
一松くんは、わたしの身体を抱きしめて、首筋にキスの雨を降らせた。
「あっ……あんっ……ん、や…ッく、い、イっちゃう……ッ」
一松「ん……俺も、イく…っ」
一松くんは、一気に腰を振るスピードを上げた。
パン、パン、と肉と肉がぶつかり合う音が、静かな病室の中に響き渡った。
「…んあッ…イく! イッちゃう…うぅ…!!」
ぱーん、と頭の中で快感がはじけた。
そして、それと同時に、一松くんも、わたしのナカに種を放出した。
一松「はあ……はあ…」
一松くんは、繋がったまま、ドサリとわたしに体重を預けてくる。