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【おそ松さんR18】君がため

第2章 再会【一松、おそ松+十四松】




おそ松「あーあ、泣いちゃった? そんなにオレのこと嫌?」

「嫌とか…そんなんじゃなくてっ……」

おそ松「じゃあ、なに? 嫌じゃないなら、受け入れてくれるよな? きのう一松とシたみたいに」

「……!!」


どういうこと……?

おそ松くん……きのうのこと、知ってるの?

わけがわからず困惑していると、おそ松くんの唇が耳に寄せられた。

そして、そのまま、ぺろりと耳を舐められた。


「ひゃっ……」

おそ松「このまま帰るなんて、許さない。ずっとここにいてよ、さくら」

「む、無理だよ、そんなのっ。放して!」


わたしは、おそ松くんを力任せに押し退けた。

無理かと思ったけど、おそ松くんは、案外あっさりと突き放すことができた。

そのまま、荷物をつかんで、居間から逃げ出す。

おそ松くんが追ってくるかなんて確認している暇はなかった。

一刻も早く、ここから出なくちゃ……!

それか、誰かに助けを……


十四松「あーーっ! さくらちゃん!!!」


玄関先に、今帰ってきたであろう十四松くんが立っていた。

手に野球のバッドを持っていることから、おそらく外で遊んできたんだと思う。


「じゅ、十四松くん! 助けて!」

十四松「えっ? えっ? どうしたの、さくらちゃん?」


助けを乞うわたしに、十四松くんは目を白黒させた。

きっと、十四松くんなら、助けてくれる…! それに、おそ松くんも、十四松くんの言うことなら聞いてくれそう…


「あのね、あの、その、わたし」

十四松「さくらちゃん、落ち着いて? 何があったのか、落ち着いて話して?」

「おそ松くんが……! おそ松くんがおかしいの!」

十四松「おそ松兄さんが? なんでなんでー?」

「いきなり、わたしをこのまま帰すわけないとか言い出して……それで……」

十四松「えーっ! おそ松兄さん、そんなこと言ったの!?」


十四松くんは、驚きの声をあげ、そして。

十四松くんとは思えない、黒い澱をはらんだ瞳で笑った。


「えっ……?」

十四松「計画とちがうじゃーん。でも、ま、いっかー!」


血の気がひいていく。

十四松くんが何を言っているのかわからない。






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