第19章 わたしの気持ち《一松END》
心を打ち抜かれたような感覚、なんてよく言うけど、まさにそれだった。
けれど、それと同時に、僕の中に別な感情が芽生えてしまった。
……この子をぐちゃぐちゃにしたい。
泣き喚いて僕に許しを乞うこの子の顔が見たい。
「えっと…もう一人いたよね? たしか、トド松くん……」
おそ松「あー、トド松の奴は、あんまり家に帰ってこないんだ。不良とかとつるんでるみたいでさ……だから学校にもあまりいないだろ?」
「そうなんだ……」
カラ松「それより、さくら、夕飯ができるまで、二階にいないか? 次の演劇のことで、ちょっと相談したいこともあるし」
「うん、いいよ〜。そうしよ、カラ松くん」
……そして、気付いてしまった。
彼女が、カラ松兄さんに向ける、特別な眼差しに。
その日の夜、僕は、ひとりトイレにこもった。
脳裏に、さくらの顔を思い浮かべながら、モノを上下にしごく。
さくらは、どんな顔で感じるんだろう。
どんな顔で泣くんだろう。
どんな声で喘ぐんだろう。
「は…あ……さくら……」
ぎっとりと手に付着した白濁液を見下ろす。
ヒヒッ…と思わず笑いが漏れた。
「めちゃくちゃ頭がいいって噂の秀才くん…だってさ。その僕が自分を思い浮かべながらこんなことしてるって知ったら、どんな顔するんだろう……」
あーあ、見てみたいなあ。その顔。