第18章 好きって言って【カラ松、一松】
Side おそ松
さくらに嘘をついた。
昨日の夜、俺は、何故だかあまり寝付けず、布団の中で起きていた。
…と、右側のほうからごそごそと布のこすれるような音がした。
寝たふりをしながらそっとそちらを見ると、音の主は一松だった。
一松は、隣に寝ているさくらの布団とパジャマをまくりあげて、彼女の肌に舌を這わせていた。
俺も起きてふたりに混ざろうかと思ったけど、迷っているうちにさくらが起きてしまった。
さくらは、案の定一松のペースにのまれて、そのまま一松に身体をゆだねた。
そして、ヒートアップした一松は、さくらの乱れた姿を写真に撮り始め、さくらもだんだんその気になってきたのか、一松に命令されたとおりにフェラをしたりしていた。
…正直、かなりエロかった。
俺も、すっかり勃ってたし、今からでも乱入しようかと思った。
しかし、そのとき。
一松が、突然、カラ松に自分と付き合ってると誤解されたままでいいのかと言い出した。
カラ松がそんな誤解をしていたなんて初耳だったけど、さくらもそれを否定しなかった。
それから、一松は、カラ松にバレないようにいっそ本当に付き合っちゃおう、と言った。
さくらは、そんなのダメだと頑に頷かなかったけど、あの流れからすると、きっと最終的には一松に言われたとおりにしてしまうだろう。
……でも、いいんだ。
だって、俺は、さくらが傍にいてくれればそれでいい。
誰と付き合っていようと、誰を想っていようと、
さくらが、すぐに手が届くところにいてくれれば、それでいい。
でも、もしもさくらが俺たち6つ子以外の男に目移りしたら、そのときは……
たぶん、ただじゃ済まないかも。