第18章 好きって言って【カラ松、一松】
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おそ松くんとのお話しが終わると、みんなは、それを待っていたかのように、連れ立って銭湯に出かけていった。
時計を見ると、もうすぐ9時になるところだった。
わたしも、そろそろお風呂に入って寝る支度をしようかな…
パジャマと新しい着替えを用意して、お風呂場に向かう。
と、そのときだった。
ぐいっと腕を引かれて、わたしは居間に引き戻された。
かと思うと、乱暴に床に押し倒されて、キスをされた。
「んんッ……!」
突然の出来事に、頭が上手く回らない。
わたしにキスをしているのは……だれ?
まさか、強盗?
「ちょっ……やめて!」
その分厚い胸板を力任せに押して、突き放す。
しかし、その瞬間。その人の顔を見て、わたしは目を見張った。
「……えっ! カラ松くん!?」
そこにいたのは、カラ松くんだった。
彼は、わたしを見ると、にたりと唇に笑みを湛えて、ふたたび覆い被さってきた。
わたしは、このカラ松くんを知っていた。
これは……完全にスイッチが入ってしまったときのカラ松くんだ。
でも、わたしは、カラ松くんのスイッチを入れるようなことはしていない。
それとも、こんなふうになるくらい欲求不満…とか?
「ちょっと…カラ松くんっ! どうしちゃったの…っ」
カラ松くんは、わたしの首筋に舌を這わせながら、スカートの中に手を入れた。
さわさわと嫌らしい手つきで太ももを撫でられる。
「んんっ……カラ松くんっ…」
カラ松「…さくら、今日一松と出かけたんだな」
「っえ……?」
カラ松「ごめん。すごく嫉妬した」
嫉妬?
カラ松くん……だからこんなことを?
「ふ…あっ……カラ松くん、銭湯は…っ?」
カラ松「そんなのいい。今はさくらを抱きたい…っ」
見上げたカラ松くんの顔は、いつになく余裕がなくて。
きゅん、と胸がしめつけられた。