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【おそ松さんR18】君がため

第2章 再会【一松、おそ松+十四松】




***


目を覚ますと、見慣れない天井が視界に広がっていた。

部屋の中は薄暗く、今が夜であることを物語っていた。


「あ……起きたんだな、さくら」


ふと、頭上で声がして、顔をあげる。

そこには、カラ松くんの顔があった。

どうやら、わたしは、カラ松くんの膝枕で眠っていたようだ。


「こ、ここは……?」

カラ松「俺の家の居間さ。さくら、あのあと二階で気絶してたんだぜ。まったく、びっくりさせないでくれよな」

「気絶……?」


そうだ……思い出した。

わたしは、卒業アルバムを見に二階に行って、そこで隠し撮りされたわたしの写真を見つけてしまって、それで……


一松くんに襲われたんだ。


カラ松「ん……? どうしたんだ、さくら」

「ご、ごめん、なんでもない……」

カラ松「あまり溜め込むのは良くないぞ。何か困りごとがあるなら俺に言ってくれ。力になるから」

「カラ松くん……」


ああ。

この人は、そういう人だった。

優しくて、素直で、つねに他人を思いやって……それがカラ松くんだった。

でも、さすがに、言えない。あなたの弟にレイプされましたなんて言ったら、カラ松くんは、きっと悲しむ。

わたしは、カラ松くんを悲しませたくない。
それに、カラ松くんと一松くんの仲を壊したくもない。


「本当になんでもないの……。心配かけてごめんね」

カラ松「そ、そうか。なにもないならいいんだが」

「それより、今、何時? 他のみんなは?」

カラ松「もう0時を回ってるよ。みんなは二階で寝てる。さくらも、もう少し眠ったほうがいい。病み上がりなんだから」

「う、うん……ありがとう」


気がつけば、わたしの下には、きちんと布団が敷いてある。

意識が戻ってもこのままここで眠れるように、配慮してくれたんだろう。


「カラ松くんも、いっしょに寝よう?」

カラ松「えっ……お、俺も?」


カラ松くんは、びくっと肩を震わせて、目をしばたたかせた。


「うん……だめかな?」

カラ松「だっ、だめじゃない! だめじゃない! 一緒に寝よう、さくら」


カラ松くんは、慌てたように返事をして、わたしの隣に寝そべり、掛け布団をかけた。

そして、ぎゅっ、と。わたしの体を抱きしめた。




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