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【おそ松さんR18】君がため

第17章 こっち見て【十四松+トド松】




「ご、ごめん! なんか、目にゴミが入っちゃって……はは」

一松「…あっそ」


一松くんは、ぶっきらぼうに返事をすると、わたしの手を引いた。

あ……またいつもの一松くんに戻っちゃったな。

なんだか、少し切ない。



家を出て、駅前への道を歩き出す。

それにしても、わたしが喜びそうなところってどこだろう?


「一松くん」

一松「ん?」

「まさかとは思うけど、ラブホテルとかじゃないよね?」

一松「……は?」


わたしの言葉が意外だったのか、一松くんは大きく目を見張った。


一松「あんたさ、僕のことなんだと思ってんの。わざわざデートに連れ出してラブホに直行するような奴だと思ってたの?」

「そ、そうじゃないけど……この前、おそ松くんとデートに行ったときは、最後にホテルに連れて行かれたから……」

一松「……っ」


そのとき、一松くんの足が止まった。


「え…どうしたの、一松くん」

一松「あのさあ……」


一松くんの目が、わたしをぎろりと睨みつける。


一松「なんで、今、おそ松兄さんの名前出すの。しかも、デートしたとかホテル行ったとか、すげー妬けるんですけど」

「あ……」

一松「ま、別にいいけど。もともと、あんたは僕たちみんなのものだったんだし」


今は僕のだけど、と一松くんは付け足して、にたりと不敵に笑った。




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