第16章 写真【一松】
しかし、ひょい、と避けられて、伸ばした手は空をつかんだ。
一松くんは、ヒヒ、と笑うと、スマホを構えたまま律動を再開した。
「いやあっ…ん、ちょ、だ、だめだってば…」
一松「いいね、その顔。可愛く撮れてるよ」
「も……いやっ」
羞恥のあまり、涙がこぼれた。
こんな姿を写真に残されるなんて、恥ずかしすぎて死にそうだ。
一松「さくら、めちゃめちゃ可愛い。明日からこれおかずに使うから」
「そ、そんな……恥ずかしい」
一松「でも、他の顔もほしいな」
一松くんは、そう言うと、わたしの中から肉棒を引き抜いた。
「え……っ、お、おわり?」
一松「ううん。今度は、口でシてよ」
口でシてって……それを写真に撮るってこと?
そんなの、絶対にいや!
「む、無理だよ…! そんなの撮られたくない!」
一松「シないなら、さっきの写真ネットにばらまくけど。それでもいいの?」
「そんな…! ひ、ひどい……」
一松「嫌でしょ? だったら早くシて」
その言葉で、わたしは、堪忍した。
「わ、わかったよ……」
一松「ん、いい子」
一松くんは、わたしの腰をつかみ、体勢を逆転させた。
今度は、一松くんが布団に寝て、わたしが彼に覆い被さるような体勢になる。
わたしは、一松くんの脚と脚の間にうつぶせに寝そべり、さっきまでわたしの中に出入りしていたそれに、指を絡ませた。
そして、まずは、亀頭を口にふくませた。
一松「……っ」
一松くんが息をのむのがわかった。
たぶん、これ、気持ちよかったんだ。
亀頭を口にくわえたまま、先っぽを舌で突く。
一松くんのそれは、大きく膨らんでいて、くわえづらかったけど、
それでも、必死に全部口に頬張って、喉の奥を突くようにストロークする。
いわゆる、ディープスロートってやつ。
今までの経験上、一松くんは、これが1番好きだから。
一松「っ……さくら、それさいこー」
「いひまふくん……き、気持ちいい?」
一松「うん。すげー気持ちいい」
一松くんは、恍惚な笑みを浮かべて、わたしの髪の毛に手を置いた。
喉の奥に当たってすごく苦しいけど、でも、わたしも、一松くんのこんな顔を見れて、少し嬉しい。