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【おそ松さんR18】君がため

第13章 君を好きになった理由




Side トド松


カラ松「おい、トド松。おまえ、また無断外泊なんてして……どういうつもりだ」

トド松「うるさいなあ…! 別に僕がどこで何しようが勝手でしょ! カラ松兄さんには関係ない!」


……珍しくカラ松兄さんに怒られた。

それが、何故だか異様に腹立たしかった。

僕は、カラ松兄さんを押しのけて、家を飛び出した。


こうなったのは、僕が無断外泊をくりかえしていることが原因だ。

最近の僕は、なんだかむしゃくしゃしていて、学校にもあまり行かず、夜は悪い友達といっしょに夜遊びをくりかえしていた。

父さんや母さんは、僕を「反抗期だ」と言った。

事実、そうなのかもしれない。

理由もないのに、家族がうざったく感じる。
叱られれば叱られるほど、反抗したくなる。

たまに家に帰れば、外泊したことを兄さんたちに叱られる。そして、僕は、また反抗したくて外泊をする。

そんな悪循環がつづいていた。



そんなある日のことだった。



その日、僕は、3日ぶりに家に帰った。

お金が底をつきて、お腹がすいていた。

だから、仕方なく帰宅したのだ。


久しぶりに帰った自宅は、いつもとなんだか様子がちがった。

玄関をあけたとたん、居間のほうから、わっとみんなの笑い声がきこえた。

いつもの男ばかりのげらげらという笑い声じゃない。楽しそうな、嬉しそうな、そんな笑い声。


トド松「これ……だれの靴だろう」


ふと、玄関口に見知らないローファーが置いてあることに気がつく。

お客さんでも来ているんだろうか。


靴を脱いで、談笑の声がする居間のほうへ向かう。

扉を少しだけ開けて中をそっとのぞくと、そこでは、兄さんたちと、可愛い女の子がひとり、テーブルを囲むようにして座っていた。



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