第2章 再会【一松、おそ松+十四松】
「な、なにこれ…………」
引出しの中に入っていたもの。
それは、大量の写真だった。
数百枚……いや、千枚近くあるかもしれない。
乱雑にしまわれたその大量の写真は、すべて、同じ人間がうつっていた。
「わたしの……写真」
そこに写っていたのは、わたしだった。
震える手で写真を束でつかみ、1枚1枚確認する。
すべて、覚えのある写真だった。
高校の修学旅行の写真。
教室で友達と笑い合う写真。
食卓で家族と談笑をする写真。
そして、つい昨日まで住んでいた隣町で買い物をしている写真。
「な、なんで……? なんで、こんなつい最近の写真まで……」
恐怖がふつふつとこみ上げてくる。
鼓動が一気にはやくなる。
と、そのときだった。
???「ねえ、何してんの」
背後できこえた声に、びくっと肩がはねる。
振り向くことはできなかった。体が、まるで金縛りにあったかのように動かなかった。
すると、突然、背後から腕をつかまれて、無理矢理ふりむかされた。
???「ねえ、何してるか訊いてるんだけど」
「……い、一松くん」
わたしを見下ろす冷たい瞳に、ごくりと息をのむ。
「ご、ごめんなさい、一松くんっ……別に一松くんの持ち物をあさるつもりじゃなくて……」
一松「ふーん。じゃあ、どうしてカラ松の引出しじゃなくて僕の引出しをあけてんの?」
「こ、これは……」
わたしは、口ごもった。
と、次の瞬間。
視界が暗転した。