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【おそ松さんR18】君がため

第13章 君を好きになった理由




家に帰ると、玄関に、弟たちの靴にまざって女の子用のローファーが並べてあった。

あー、今日も来てるんだな、なんて考えていると。

ぱたぱたと廊下を走る音が近づいてきた。


「あっ、おそ松くん! おかえりなさい」


そう言って笑顔を振りまいたのは、さっきの二人組の女の子が話題にしていた俺のクラスメイト、さくら。

さくらは、カラ松と同じ演劇部で、よく部活帰りにこうして家に遊びにくるのだ。

だから、こうして迎えられるのも、もう慣れている。


おそ松「おう、ただいまー」

「今日は遅かったんだね。居残り?」

おそ松「んなわけねーだろ。俺が放課後に残ってまで勉強すると思う?」

「ううん、まったく思いません」


そう言って、さくらは、くすくすと笑った。


あー、可愛い。

この笑顔、俺だけに向けてくんねーかな……


なんて、絶対口には出さないけど。


「そういえば、今日はわたしも夕飯ごちそうになるんだ。いいかな?」

おそ松「だめなんて言うわけねーじゃん」

「えへへ。ありがと、おそ松くん」


ふにゃりと笑うさくらが可愛くて、

思わず、手をのばしてその頭を撫でた。


「ん……? え、えっと。どうしてわたしは頭を撫でられてるの?」

おそ松「んー? そりゃあ、さくらが可愛いからじゃん?」

「えっ!? かっ、可愛い!?」


とたん、さくらは、顔を真っ赤に染めて、俺から目をそらした。


おそ松「おー、照れてる」

「てっ、照れてないし! ただ……可愛いなんて言われ慣れてなくて」

おそ松「え、まじで? こんなに可愛いのに?」

「だっ、だから…そういうのやめてよっ。からかわないで!」


さくらは、俺にくるりと背を向けて、小走りに逃げていってしまった。


……怒らせた? まあ照れた顔見れたからいいや。



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