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【赤髪の白雪姫】きみの瞳に恋をする

第8章 花咲く蒲公英とクロウタドリ


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少し風が強くなってきた…。

そう思って空を見上げると、目の前に影が落ちた。

「うわぁっ…!」

一拍おいて、ばさり、と一段と大きな音がした。

驚いて珍しく大きな声を出してしまった。


ふぅ。

と一つ深呼吸してから

(…作業に戻ろう。)

と手元に目線を戻すと、ついさっきまで手に持っていたはずのガラス瓶が忽然と姿を消していた。


(………ない。)



先ほどまで、薬草の野草―蒲公英(たんぽぽ)―を集めていたのに。


もう一度、空に目線を向けると、変わりにふわふわと黒い羽がはらりと落ちてきた。

そして、花開いたたんぽぽたちの上にふわりと着地した。
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