第7章 双子のパラドックス※
一度目の前が真っ白になってからは、全身が性感帯なのではないほどに、なにがなんだかわからないほどの快感が体中にめぐっていた。
今までにもイザナと肌を重ねたことはあったけれど、もっと可愛らしいじゃれ合いのようなもので、こんな風に何度も意識を飛ばされるようなものは初めてだった。
まるで息をするように嬌声が漏れた。
『ぁあぁぁ…っぁ…あぁぁぁっ』
感じすぎておかしくなりそうだった。
何度目か数えられない絶頂が、いまにもやってきそうなその瞬間に、私の中心で遠慮なく責め立てていた長い指がするりと引き抜かれた。
『…ぁっ……はぁっ…はぁっ…。』
「そんなに残念そうにしないでよ。もっとよくしてあげるから。」
朧げな意識で垣間見たそのロイヤルブルーはーーー。
『イザナ、それは、ダメっっ。』
言い終わる前にひくつく自分の秘所に、イザナの熱の滾りを集めた陰茎がそのまままっすぐに最奥へと突き立てられた。
『…ぁあぁぁぁっっ!』
「…っ。きつっ。」
指で解され切った場所ではあるが、何度も絶頂を味わった後の内壁は、外からの刺激に敏感になっていて、一気に目の前が白んで意識が弾けとんだ。
「瀬那が嫌がることをしないと仕置きにならないだろう?」
意識が飛ぶその瞬間に、気のせいかもしれないけれど、うっすらと微笑むイザナの目には哀しみを映しているように見えた。
――こんなに深くで繋がってがいるのに、心の底のこの想いを伝える日は、きっと来ない――
それから、イザナは熱い肉棒で花芯の蜜をかき混ぜ続けた。止めどなく最奥を突かれ、花芯の蕾も双丘の先端も弄られて、まるで全身が熱に浮かされたような感覚に襲われ続けた。
どれくらいそうしていたかわからないけれど、自分の内臓を押しのけるだけのイザナの熱の塊が、また一層その質量を増した。
「瀬那の中…締まり過ぎ……っ。」
『はぁっ…また……なんか…ぁっ…きちゃう。』
「…ぁっ…いく…っ!」
『ぁぁあぁぁああぁぁぁっ!』
快楽に溺れ続けた最後の絶頂だった。
頭の頂点をぐるぐると駆け抜けるような感覚が走り、真っ白な世界にトリップした。
奥壁に圧を感じるほどの量の熱い白濁が、どくどくと私の中心に注がれた。
それぞれの抱える伝えきれない想いを吐き出せずに、繋がったままに共に果てたのだった。