第7章 双子のパラドックス※
瀬那の中心を指で愛撫していると、瀬那の意識がまた離れたところにあるような気がした。
(…ずいぶん余裕だな。)
余計なことなど考えられないくらいの刺激を与えようと、瀬那の秘所へ指を次々と増やして挿入すれば、さらにぎゅっと内壁がまとわりついて、淫らな水音が大きさを増した。
そっと身体を離して、まだ薄い花芯の茂みをかき分ければ、指を咥えた場所の上に、小さなふっくらとした蕾が隆起していた。
真っ赤に充血したそれを口に含み、舌先でぺろりと舐めてから唇で挟み吸い上げれば、瀬那がまた一つ高い嬌声を上げて、絶頂を迎えた。
先ほどまで蠢いていた膣内の内壁が、ひくひくと痙攣して、きゅうっっと指を締め付けられた。
「瀬那の中、すごい。指がもぎ取られそうだよ。」
絶頂に達した瀬那は、肩で息をしていて、胸の双丘が規則正しく上下に動いていた。
きゅぅきゅぅと締め付けてくる内壁を、さらに撫でて解していけば、さらさらとした液が奥から溢れて、彼女の秘部をてらてらと濡らす。
『ぁあぁ……ぁぁぁあ…んん…っ。』
先ほどまでとは異なり、瀬那からは控えめだけれど我慢のない喘ぎ声が発せられていた。
達したのがよかったのかもしれない。
―――そうやって俺だけを感じていればいい。
瀬那の息づかいと内壁の動きから、今一番感じるところを指先で探る。
奥の一点で指を曲げて、そっと壁を押し広げると、瀬那の息が乱れた。
『ぁっ…はぁっ……そこ…だめ…。』
思わず、ふっと笑みがこぼれた。
「だめじゃなくて、いい、の間違いだろ。」
ためらわずにもう一度壁を押すように撫でれば、どくどくと愛液が溢れ、嬌声が止まらない様子だ。
『あぁっ…んんっ……はぁ…あぁぁ…。』
酷く乱れた瀬那の姿は、普段の冷静で、時折上品にほほ笑む彼女からは、想像もできないようなものだった。
自分の中心に集まってきている熱が、そろそろ抑えられなくなってきた。
あぁ、もっと、瀬那をかき乱してしまいたい。
『ぁあ……い、イザナ、おかしくなりそう…。』
バイオレットの瞳が潤んでいた。
きっとこの感覚のままどうなってしまうのかが、自分でもわからなくて、困惑しているようだった。