第6章 「正体」
エ「ミクリヤさんッ!それでいいのか!?」
エレンが叫ぶ。
エレンは私を死なせない、と言っていた。
きっと止めにくる。
『エレン…私はもう生きるのが辛いっ…!』
エ「……!!」
ミクリヤは泣いていた。
泣きながらそう、言われてしまった。
『リヴァイっ…早く、殺してっ…』
リ「…それ以上喋るな」
リヴァイは一向にその場所から動かない。
いや…動けないのだ。
『殺してくれないの………?』
ミクリヤは本気だ。
本気で今ここで死のうとしている。
リ「もう…やめろ…」
『………そう、殺してくれないのね……なら』
ーーードォォオオオンッ!!
ミクリヤは先程足元に落としたブレスレットを再び持って、死神のカマを出現させた。
『自分で自分を殺してやるッ…!!』
そして、ミクリヤは死神のカマを自分の
首筋にあてがった。
エ「やめろぉおおーーーッ!!」
ーーーヒュゥウッ!キィンッ!!
『あ……』
リヴァイは動いた。
やっと、動くことが出来た。
死神のカマをこの小さな剣で抑えたのだ。
リ「やめろと言ったはずだ」
『どうして…私にはもう…生きる意味が…』
リ「言うな」
ガシャン、と重力に従って落ちる
死神のカマ。
リヴァイも剣から刃を外した。
リ「今ここで、生きる意味を作れ」