第6章 「正体」
『私は…この世界の者ではない……』
私は死神のカマを再び大人しく
ブレスレットに戻した。
そしてみんなに語り始める……。
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私は死神だ。
そう、母に教えられて生きてきた私は、
立派な死神になる為毎日特訓の日々だった。
そして15歳のある日。
悲劇は起きた…。
「逃げるのよミクリヤ!」
『え…なんで……?』
「あなたは…ここでは生きられないのよ!」
『どうゆう、こと?お母さん…』
突然告げられた別れ。
死神界で生きられないって言われた私は
納得がいかなかった。
『私っ、死神だよね!?なんで死神が死神界で生きられないのよ!!』
「ごめん…ごめんねミクリヤっ…」
母は泣いていた。
「あなたは…完全な死神ではないのっ…!」
『ーーー!!?』
母からの衝撃的な告白。
…だから私は、他の死神より力が劣っていたり
父が行方不明だったりしたのね。
『やっぱり…私のお父さんはっ…』
「そう……人間なのよ………っ」
死神界では、人間と交わることは
タブーである。
それを侵したものは重罪であり、
それなりの厳しい罰が下されるのだ。
もし子供がいた場合は……
処分される。
「あなたをここから逃がすわ…!」
『お母さん!?』
母は、私を生かす為に
死神のいない世界へ私を飛ばした……。
最後の力を振り絞って。
「戦って!生きて…ミクリヤ!!」
『お母さっ……!!』