第5章 「甦る記憶」
その日の夜。
エルヴィンが私の部屋にやって来て、女型の巨人の捕獲作戦は明後日決行するということを知らされた。
私にも手伝ってほしい、とのこと。
エル「ミクリヤは、スケジュールを見ると明日休みなんだな」
『うん、何しようか迷うわ』
エル「そうか…」
一瞬、エルヴィンが悲しそうな顔をしたのを私は見逃さなかった。
『………』
エル「…じゃ、私はそろそろ休むとしよう。おやすみ、ミクリヤ」
『おやすみ』
ーーーキィ、パタン……
エルヴィンが出ていった後、
私はいつものように窓の外を見た。
今日の月は…満月に近い形をしている。
と、言うことは明日は……
『満、月……』
私は1人フフッと笑った。