第5章 「甦る記憶」
壁外調査から帰還して、翌日。
『…んっ……?』
私は目を覚ました。
上体を起こそうとしたが、なんだか腹部に重みを感じてなかなか起こせない。
『え…何よ……。!』
そこには、
わずかに私のお腹の上で寝ている
リヴァイの姿があった。
リ「…ん、起きたのか」
『お…おはようリヴァイ』
なんでリヴァイがここで寝てんのよ。
私は疑問に思った。
リ「お前がなかなか起きないから寝ちまったじゃねーか…ふぁ…」
え、それって……。
私が起きるのを待っててくれたの?
ここで…ずっと?
『ご、ごめん!』
リ「…気分はどうだ」
『良好…かな』
リ「そうか。なら良かった」
ーーーコンコンッ
『はい?』
エル「入るぞ…ミクリヤ!起きたのか」
エルヴィンが部屋に訪れた。
『どうしたの?』
エル「ああ、リヴァイに用があるんだ」
リ「女型の巨人のことか」
エル「そうだ」
『女型の巨人!?』
女型の巨人がどうかしたんだろうか。
エルヴィンは話し始める。
エル「女型の巨人と思わしき人物を見つけた。それについて作戦会議を行う。リヴァイ、お前も来い」
リ「了解だ」
正体が分かったって、なに…?
やはりあの巨人は…人間だったの?
『…ね、ねぇ私はーーー』
エル「ミクリヤはまだ安静にしていてくれ。後で詳細を離すから」
『え、でも私はもう大丈夫よ…』
リ「……!」
エル「無理は禁物だ。寝ていてくれ」
リ「……大人しくしていろ」
『は、はぁ…』
大丈夫なんだけどなぁ……。
ーーーパタン……
2人はミクリヤのいる部屋から出た。
エル「リヴァイはこれから行く部屋でエレンと待っていてくれないか。後から会議に出席する者達を呼んでくる」
リ「エルヴィン、会議に来るのは誰だ」
エル「?ミカサとアルミンだが…」
エルヴィンは何故それを聞いてきたのか
分からなかった。
リヴァイは低い声でエルヴィンに言う。
リ「女型の巨人の前に…注意すべき人物はもう1人いるぞ」
エル「!?」
何…?