第5章 「甦る記憶」
こ……れは、何だ………?
頭に……映像みたい…のが…流れ…。
ーーーガシッ!
意識が朦朧とする中、私の体が浮いた。
誰かに抱えられている。
リ「おい!生きてるか!」
『あ……』
リ、ヴァイ……来てくれたんだ……。
私を抱え、今だ正気に戻らないミカサも
リヴァイは止めた。
リ「一旦離れろ」
ミ「……ッ!」
リ「この距離を保て」
リヴァイもエレンを取り返すつもりだ。
くそ……頭が回らない……。
その間、私は目を閉じた。
リ「(意識を失ったか……)」
リヴァイはミクリヤを一旦木の上に置き、ミカサと女型の巨人からエレンを奪還するのだった。
+++
ーーーガラガラガラガラッ!!
ーーードドドドドドッ!!
エレンは荷車と馬の走る音で目を覚ました。
エ「…?は…?」
ミ「エレン!!」
エ「ミカサ!?」
ミ「まだ起きてはいけない…安静にして」
エ「女型は!?」
ミ「…逃した」
エ「何…で?みんな…一体…作戦は?」
ミ「失敗した。今は休んで…」
エ「……ッ。…これは?またお前に助けてもらったのか?」
ミ「…私だけじゃない。隣を見てエレン」
エレンは隣を見た。
エ「は……?」
そこには、頭に包帯を巻いたミクリヤが
目を閉じて横たわっていたのだ。
包帯には血が滲み出ている……。
ミ「もう……壁に着くから……」
エレンは今の状況が理解出来ず困惑した。