第4章 「気付かぬ想い」
私は今、エレンの腕の中にいる。
私の小さな体は、
エレンの大きな体に包み込まれていて…。
『エ、レン…』
ぎゅうっ、と力強く抱きしめられる。
エ「ミクリヤさんっ…好きです…!」
『……っ、』
好き……って、どっちの好き……?
友達として?
それとも
1人の女として?
エ「っ、すみません……!」
『エレン…』
落ち着いたのか、私から腕を離した。
エ「俺……でも、本気ですから……」
『え……』
エ「死なないでください…」
『本気、って…』
エ「本気で、好き…です……」
『………』
エ「それだけ、覚えておいてください…」
顔を真っ赤にして、そう言った。
私はどうすればいい……。
『ありがとう…エレン…』
その一部始終を、
気配を消して聞いている者がいた。
リ「…………」