第1章 「謎の子供」
ここは…どこ……。
真っ暗で、何も見えない……。
「…!…~~!」
誰か…叫んでる…。
『だ、れ……』
「た…たかっ……て…!」
戦う…?
「生き…て…!ミクリヤ…!!」
ミクリヤ…?
あ…私の名前……。
戦えって……誰と戦うの…?
『あなたは…誰?』
何故私を知っているーーーー?
+++
『……ん…?』
目を開けると、知らない部屋に居た。
見慣れない天井…ここは…?
エル「起きたか」
ベッドの横を見ると、
知らない男の人がイスに座っていた。
『誰…』
エル「私はエルヴィン・スミス。調査兵団の兵士だ。倒れていた君をここまで運んで来たんだよ。君の監視役もしている。君の名前は?」
調査兵団?兵士?監視役?
なにがなんだか全く分からない…。
『ミクリヤ・メフメット…』
エル「メフメット…まず聞くが体調はどうだ?」
体調は…あまり良くない。
起きたばかりで意識がボーッとする。
『ちょっと…頭が痛い』
エル「そうか。ならまだ安静にしていてくれ」
するとエルヴィンは席を立った。
エル「すぐ戻る」
ーーーキィ、パタン……
出て行ってしまった。
ポツンと残される私……。
体がダルくて何も考えられない。
『はぁ……』