第3章 「戦い」
アルミンは泣いていた。
顔を真っ青にして、泣いていた。
『アルミン、なんで泣いてるの。エレンは?ミカサは?』
屋根の上に飛び移り、アルミンに問う。
ア「ごめんなさいっ……」
ボロボロと流れる涙。
ア「エレンは……僕の身代わりに……」
『………』
ア「ミカサに合わせる顔が…無い…」
エレンは…死んだ……。
ミカサは生きている……。
『アルミン』
私はアルミンの肩を掴んだ。
『私もここにいるエリオ以外、仲間を失った。みんな死んだ』
ア「………!」
『それでも、戦わなければいけない』
ア「……うぅっ!」
『エレンの死を無駄にするの?』
ア「…しないっ…しないよっ…」
『ミカサだって戦っている。アルミンは』
ア「…戦うよっ!僕だって戦える…!」
涙は止まったみたいだ。良かった。
『アルミン、私達はこれから前衛部の方の巨人を倒しに行く。アルミンはその子と一緒に後衛部隊と合流しなさい』
ア「はい」
その子、とはハンナのことだ。
『じゃ、行くね…………あ!?』
そう言った途端、
アルミンの後ろから巨人が襲ってきた。
下に隠れていたか…!
『アルミン!逃げて!!』
ドンッとアルミンの体を押した。
ーーーキンッキンッ!ドスドスッ!!
なまくらになった刃だったので、
その刃を外し巨人の両目に投げ刺した。
巨人の視界を遮る。
『死ねッ!!』
ーーーズバッ!!
ーーードォンッ……
ビチャッ、と私の頬に返り血がついた。
ア「ミクリヤ副兵長っ…!!」
『すまない、気付くのが遅かった…』
エリ「流石です」
『よし……行こう』
ここで私とアルミンは別れた。