第2章 「調査兵団」
私は支部から結構近場の丘にいた。
ここは人の通りがあまり無く、
木々と草原が風に靡いている癒しの場所。
1人そこにポツンと立つ。
この世界を表現する歌を歌おう。
『…その夢は こころの居場所
生命より 壊れやすきもの
何度でも 捨てては見つけ
安らかに さぁ眠れ
脈打つ衝動に 願いは犯され
忘れてしまうほど また想い出すよ
この 美しき残酷な世界では
まだ生きていること
「何故」と問うばかりで…
嗚呼僕達は この強さ 弱さで
何を護るのだろう
もう理性など 無いならば…』
サアア…と少し冷たい風が頬を撫でる。
歌い終わり……
『…そろそろ姿を現したらどうだ』
私はひとつの木に向かって言った。
ここに来る時誰かに後をつけられていたのだ。でも危害を加える様子は無かったので見てみぬフリをしていたが。
すると相手は木の影から出てきた。
『え……』
その相手は
『リヴァイ兵士長…』
私を気絶させた張本人、リヴァイ兵士長だったのだ。