第1章 黒尾夢
「ち、違っ」
『うちのお姫さんは素直じゃないねぇ』
そういって、また唇を塞がれる。
舌を絡めて、もう待てないという風に、スカートの中に手を入れ、下着をずらして直接肌をまさぐられる。
『加菜。濡れてる』
「・・っ・・!」
いきなり触られてびっくりしたのと、あまりの恥ずかしさに、生理的に涙が溢れる。
でも、クロは、そんなのお構い無しという様に指で秘部に触れる。
濡れた愛液を指につけて、下半身をドロドロにするように擦り付けて行く。
「やっ、クロ」
『やじゃないだろ。こんなに濡れてんだから。』
初めての感覚に、どうしたらいいかわからず、体をよじる。
『こら、逃げんな。ったく』
腰を掴まれる。
初めて味わう快楽と欲情とで、体の酸素消費量が一気に加速して、息苦しくなっていくのがわかる。
すると、突然キスで塞がれていた唇が解放された。
足りなくなった酸素を補う様に、はあはあと肩で息をする。
『加菜、挿れるぞ。ちょっと我慢な。』
膝裏を抱え上げられ、脚を開かせられる。
「やっ、クロ、恥ずかしいっ」
『何言ってんの、これからもっと恥ずかしいことするってのに。それに、脚開きたくないって言ったらバックになるけど?』
それでもいいの?という様に、口元だけ笑う。
『大丈夫、ゆっくりするから』
そう言って、ゴムをつけたクロのものが当てがわれる。
初めての感覚に、体が強張る。
『・・力抜け・・って言っても無理か』
クロにもそれが伝わった様で、困った様な表情でこちらを見下ろす。
今まで見たことが無い切なげな表情に気を抜いた一瞬、クロのものが一気に入ってきた。
「あぁっ!・・っ・・!」
『キツ・・・』
入れた瞬間、皮膚が裂ける様な痛みが全身を襲う。
『ちょ、どんだけ我慢してたんだよ。少しは力抜けって・・・』
「む、無理・・・わかんないもん・・・」
『わかんないってお前・・・もしかして経験ねぇの!?』
驚いた表情で声を上げる。
「だ、だって・・こういうのは、本当に好きな人としたいって思ってたから・・・」
おずおずと答える。